バイオマス発電の発電原価において燃料原価が殆どを占めてしまいます。2020年11月、2021年11月、2022年11月の3年における木質ペレットとPKSの輸入CIF価格を下表に整理しました。仮に2020年のCIF価格が発電原価に占める割合を60%、50%、40%と置いた場合の2021年、2022年の割合を単純にシミュレーションしました。言うまでもない事ですが、CIF価格の値上がりで、発電原価に占める割合燃料原価率が上昇、そして発電事業の経営を圧迫していることが明白です。
なぜ、このようなビジネスモデルになるのか?
それは、「現地における輸出価格を出荷者達、パーム搾油所、コレクター、貿易商達に完全に握られている」と言うことと、調達コストを輸入者である自分たちで決める事ができないからです。
PKSの価格を見た場合、2020年13521円、2021年15744円、2022年24357円ですが、現地の出荷価格は概ね$60、$80、$100と推察した場合、毎年$20、割合で20%~30%値上げられている事になります。
原価を管理できないビジネスモデルでは、バイオマス発電事業の健全な遂行が困難であることがわかります。